富士通は2014年2月4日、本社で新製品発表会を開催し、薄型の2-in-1型Ultrabookや60代をターゲットにした新ブランドのノートPCなど、PC新製品を発表した。

スイーベル方式の2-in-1型Ultrabook「LIFEBOOK TH90/P」

 「LIFEBOOK TH90/P」は、ディスプレイを左右に回転させるスイーベル方式が特徴の2-in-1型Ultrabook(写真1)。ヒンジを中心にディスプレイを左右に回転させることにより、タブレットとしてもノートPCとしても利用できる(写真2)。

写真1●2-in-1型Ultrabook「LIFEBOOK TH90/P」
写真1●2-in-1型Ultrabook「LIFEBOOK TH90/P」
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写真2●タブレットとしても利用できる
写真2●タブレットとしても利用できる
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 富士通はノートPCからタブレットに変形するコンバーチブル機構について、特にスイーベル方式にこだわってきたという。2003年には「Windows XP Tablet Edition」に合わせて、スイーベル方式を採用した「LIFEBOOK T3010」を発表して以来、10年以上に渡る技術の蓄積があるという。また、他社のスイーベル方式が片方向にしか回転しないのに対して、富士通は世界で初めて左右どちら方向にも回転するヒンジをノートPCに採用するなど、独自の優位性があるとした。

 今回発表したTH90/Pでは、新たに開発した「Shift Hinge」を搭載(写真3)。省スペースの小型ヒンジにより、一般的なクラムシェル型のUltrabookと同等のシルエットを実現する(写真4)。バッテリーを交換可能としつつ、厚さは最厚部で19.3mmに抑えた。ディスプレイは左右に180度回転させることができるため、「対面の相手に画面を見せたり、タブレットに変形したりする際、どちら向きに回すか意識する必要がない」(富士通説明員)とメリットを語った。ただし配線などの制約により、360度の回転には対応していない。ヒンジの小型化により不安視される耐久性については、「具体的な数値は公表できないが、数万回の変形に耐えられる」(同)と説明する。

写真3●新開発のヒンジ「Shift Hinge」
写真3●新開発のヒンジ「Shift Hinge」
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写真4●省スペースの小型ヒンジで目立たない
写真4●省スペースの小型ヒンジで目立たない
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