警察庁は2014年1月30日、2013年中のネットバンキングにおける不正送金の発生状況を公表した。それによると、口座の預金を勝手に送金されて盗まれる事件は1315件発生し、被害総額は約14億600万円で過去最悪だった。コンピュータウイルスを使って、ネットバンキングのパスワードなどを盗む手口が主だという。
警察庁によると、ネットバンキングユーザーの預金が不正送金される事件が急増しているという。2011年は165件で被害額が約3億800万円、2012年は64件で被害額が約4800万円だったが、2013年は6月以降に急増。過去最悪の被害件数および被害額になった(図1)。
被害に遭った金融機関数も月ごとに増加し、最終的には32行で不正送金が確認された(図2)。被害に遭った口座のほとんどは個人名義だったという。