9to5MacNew York Timesなどの米メディアは現地時間2014年1月31日、米Appleが現在開発中の次期モバイルOS「iOS 8」には、健康管理やフィットネス機能が組み込まれ、腕時計型端末「iWatch」と連携する可能性があると伝えた。

 9to5Macによると、Appleはコードネームで「Healthbook」と呼ぶアプリケーションを開発している。このアプリケーションは、バイタルサイン(血圧や心拍数)などの健康管理データや、歩数、距離、消費カロリー、体重などのフィットネスデータを記録、管理できる。これらのデータの多くは、今年発売予定の「iWatch」から収集されるという。

 一方、New York Timesは、Appleの幹部が2013年12月中旬に、米食品医薬品局(FDA)の管理官らと会い、「モバイル・メディカル・アプリケーション」に関して話し合ったと伝えている。

 この会議へのAppleからの出席者は、業務担当シニアバイスプレジデントのJeff Williams氏、ソフトウエア技術担当バイスプレジデントのBudd Tribble氏、Appleが昨年医療技術会社の米Masimoから引き抜いたMichael O’Reilly氏など。FDAからは、医療用の機器とアプリケーションの規制担当者が出席した。

 話し合いの具体的な内容は明らかになっていないが、これらApple幹部とFDAの顔ぶれから、ありふれた内容でないことが分かる、とNew York Timesは伝えている。

 同紙によると、Appleでは技術担当シニアバイスプレジデントのBob Mansfield氏が、スマートウォッチのハードウエア開発に直接関与しており、iPhoneに接続して健康関連データをやりとりできるようにする、デバイス、センサー、関連技術に携わっている(関連記事:Apple幹部プロフィールから消えたBob Mansfield氏、特別プロジェクトを担当)。

 このほかNew York Timesは、米Adobe Systems出身のKevin Lynch氏が、腕時計端末のソフトウエア開発に関わっていると伝えている(関連記事AdobeのCTOがAppleに移籍、iCloudのテコ入れが目的か? 米メディア報道)。

 ただし、9to5Macによると、開発中の健康関連機能は今年リリース予定のiOS 8に搭載されない可能性もある。Appleは将来のOS向けにさまざまな機能を開発しているが、どれを次期OSに組み込むかは、リリース前に最終判断するという。