ヤフーは2014年1月29日、第一三共とリコーは同1月31日に、IFRS(国際会計基準)の任意適用を開始すると発表した。ヤフーは2015年3月期、第一三共とリコーは2014年3月期から適用を始める。これでIFRS任意適用を正式に公表した日本企業は27社となった。

 ヤフーは2015年3月期第1四半期(2014年4~6月期)からIFRSに基づいて開示する。第一三共はIFRS適用の狙いとして「資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上、グループ内での会計処理の統一、グローバル市場における資金調達手段の多様化」を挙げる。リコーは、IFRSでグループ内の会計基準を統一することが「グループ経営管理の精度向上に寄与する」とする。

 第一三共は2014年3月期連結業績予想に関して、日本基準とIFRSによる試算との差異も示した。税引前利益は日本基準が1020億円、IFRSが950億円で、70億円の差異が生じるとする。売上高(1兆1100億円)や当期純利益(650億円)には差異がないという。

 1月31日時点でIFRS任意適用を正式に公表した日本企業は、この3社を含めて以下の通り。

日本電波工業HOYA住友商事
日本板硝子日本たばこ産業ディー・エヌ・エー
SBIホールディングスアンリツ中外製薬
楽天ソフトバンク丸紅
旭硝子マネックスグループトーセイ
アステラス製薬双日武田薬品工業
小野薬品工業ネクソンLIXILグループ
三井物産伊藤忠商事三菱商事
ヤフー第一三共リコー

 ほかに日本取引所グループや電通などがIFRS任意適用の意向を表明している。