リバーベッドテクノロジーは2014年1月30日、ブロックストレージをWAN経由で高速に使うための対向型アクセラレータ製品の新版「Riverbed Granite 2.6」を発表、同日提供を開始した。同製品を使うと、業務サーバーを拠点に置いたまま、データだけをデータセンターに一元化できる。新版では、より多くの遠隔拠点から、より大容量のデータにアクセスできるようにした。開発会社は、米Riverbed Technology。

 Graniteは、WANを介してiSCSIストレージを高速に利用できるようにするゲートウエイ製品(関連記事:リバーベッド、iSCSI向けWAN高速化「Granite」にFC-SAN向け機能を追加)。拠点に設置した「Granite Edge」とデータセンターに設置した「Granite Core」が、WANを挟んでネットワーク対向型で動作する。拠点に置いた業務サーバー(iSCSIイニシエーター)から、データセンターに置いたSANストレージ(iSCSIターゲット)にアクセスする際のiSCSIアクセスを、WANを挟んだ2台のGranite(Granite CoreとGranite Edge)が仲介する仕組み。

 高速化の手段は、主としてデータキャッシュと非同期通信である。業務サーバーからGranite Edge上に見えているストレージボリューム(LUN)が、データセンター側にあるオリジナルのストレージボリューム(LUN)に対するデータキャッシュとして機能する。業務サーバーからストレージへのデータコピーは、Granite Edgeのライトキャッシュにデータをコピーし終えた時点で完了する。Granite EdgeからGranite Coreへのデータコピーは非同期で行われる。

 データセンター側のGranite Coreは、物理アプライアンス「Granite Core」または仮想アプライアンス「Virtual Granite Core」として提供する。Virtual Granite Core使用時は、iSCSIストレージだけでなく、FC(FibreChannel)ストレージも利用できる。この場合、VMware ESXiのストレージアクセス機構であるRDM(Raw Device Mapping)を介してSANストレージ(iSCSI/FC)のLUNにアクセスする。一方、拠点側のGranite Edgeは、VMware仮想アプライアンスを動作させることができる同社のWAN高速化装置「Steelhead EXシリーズ」専用のオプション(仮想アプライアンス)として提供する。