経済産業省は2014年1月29日、ベンチャー企業と大手企業の連携を促すイベント「新事業創出カンファレンス」を開催、NECやキッコーマン、セブン&アイ・ホールディングス、ノーリツ鋼機など大手企業10社がベンチャー企業に対して自社の取り組みなどを1社10分間の「大企業ピッチ」でアピールした。

 一般に「ピッチ」はベンチャー企業が投資家などに対して自社の提供価値を短時間でアピールする場だが、同カンファレンスではその立場が逆転。大手企業側が会場に集ったベンチャー企業の経営者などに向けて、ベンチャー企業に何を提供できるか、何を求めているかを語りかけた。

写真1●「新事業創出カンファレンス」の開会の挨拶に立った茂木敏充経済産業大臣
写真1●「新事業創出カンファレンス」の開会の挨拶に立った茂木敏充経済産業大臣
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 カンファレンス冒頭、挨拶に立った茂木俊充経済産業大臣は(写真1)、27日に開催された第2回ベンチャー有識者会議について言及(関連記事)。「有識者会議では大企業は『意思決定が遅い』『内部手続きに時間がかかる』といった課題が挙がった。だが、実際にベンチャーと連携している大企業は、事業に取り組むうちにそうした課題が解消されつつあるという意見も出された。このカンファレンスはベンチャー企業と大企業の連携を促す取り組みの一環。ベンチャーには大企業の資源やネットワークを活用しさらなる成長を、大企業はイノベーションの種を得て新たな発展をし、産業の新陳代謝が進むこと、意義深い出会いの場になることを期待している」と述べた。