写真●Windows Server 2003かそれ以前のバージョンは国内で約36万台稼働
写真●Windows Server 2003かそれ以前のバージョンは国内で約36万台稼働
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 日本マイクロソフト(MS)は2014年1月29日、Windows Server 2003から最新サーバー環境への移行支援策についての記者説明会を開いた。日本MSは1年半後、2015年7月15日(日本時間)にWindows Server 2003のサポートを終了させる。日本MSは全国約400のパートナー企業と連携してサポート終了の告知を始め、Windows Server 2012 R2など最新の環境への移行を促す考えだ。

 これに合わせて同社は、ユーザーやパートナー企業の問い合わせ窓口や、移行に関する情報をまとめたポータルサイトを用意する。ただし、ライセンス割引など移行コスト面での支援策は、現時点では未定という。

 Windows Server 2003のサポートが終了すれば、脆弱性に対するパッチを適用できず、サイバー攻撃からの防御が難しくなる。一般に標的型攻撃では、社員のPCに侵入した後にActive Directoryなど社内の重要サーバーへの侵入を図ることが多く、こうしたサーバーの脆弱性を放置すると被害が拡大する恐れがある。

 日本MSによれば、国内で稼働するWindows Server搭載x86サーバーのうち2003かそれ以前のバージョンは23.0%、台数にして約36万台という(写真)。説明会で日本MSは、社内サーバーの棚卸しなどの作業は予想以上に時間がかかること、ある大手金融機関の大規模アプリケーションでは移行プロジェクトの完遂に1年半を要したことなどを説明し、ユーザーに早期の検討を求めた。