米IDCが現地時間2014年1月27日に公表した世界の携帯電話市場に関する調査結果(速報値)によると、2013年のスマートフォン出荷台数は前年比38.4%増の10億420万台となり、初めて10億台の大台を突破した。携帯電話の全出荷台数に占めるスマートフォンの割合は55.1%で、前年の41.7%から大きく伸びた。
2011年に4億9440万台だったスマートフォンの年間出荷台数はわずか2年で倍増。エンドユーザーのスマートフォンに対する強い需要と、スマートフォンに注力したメーカー各社の事業戦略が市場に影響を及ぼしたとIDCは指摘している。
2013年におけるスマートフォンのメーカー別出荷台数は、韓国Samsung Electronicsが3億1390万台で、首位を維持した。これに次いだのが米Appleで、1億5340万台。この後、中国Huawei Technologies(華為技術)の4880万台、韓国LG Electronicsの4770万台、中国Lenovo Group(聯想集団)の4550万台と続いた。
これらの中で前年比伸び率が最も高かったのはLenovoで、91.7%増だった。これにLGの81.1%増、Huaweiの67.5%増、Samsungの42.9%増と続き、Appleは12.9%増と上位5社の中で最も低かった。
IDCによると、スマートフォン市場の成長を支えた要因は「大画面化」と「低価格化」。とりわけ低価格という要素は大きな変化をもたらしたという。低価格端末は注目を浴びることが少ないが、IDCのデータでは出荷増に大きく寄与している。特にインドや中国は150ドル未満の端末が出荷台数の大半を占める市場へと移りつつあると同社は分析している。
また2013年における、スマートフォンも含めた携帯電話の全出荷台数は前年比4.8%増の18億2180万台だった。メーカー別出荷台数は、Samsungが4億4670万台でトップ。この後、フィンランドNokiaの2億5100万台、Appleの1億5340万台、LGの7000万台、Huaweiの5550万台と続いた。
こちらも前年比伸び率が高かったのはLGやHuaweiで、それぞれ23.6%増、16.7%増。Appleは前述の通り12.9%増、Samsungは9.1%増だった。一方Nokiaは25.2%減と大きく落ち込んだ。
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