図●システムの全体像
図●システムの全体像
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 フリービットと佐賀県唐津市は2014年1月22日、2013年6月に合意したコンパクトスマートシティサービスにおける実証事業の第一弾として、「高齢者向け安心見守り・健康相談システム」の実証実験を開始すると発表した。

 実証実験は、唐津市の既設光ファイバーインフラと、フリービットのMVNOインフラ(YourNet MVNO Pack)を活用して実施する。一般邸宅に住む高齢者を対象に、「サービス付き高齢者向け住宅」における安心見守りサービスと同様のサービスをICTで提供することを目指す。

 具体的には、「生活相談支援サービス」と「安否確認支援サービス」の二つのサービスを展開する。

 生活相談支援サービスは、健康相談システムと、健康相談コールセンターで構成する。健康相談システムは、高齢者宅に専用タブレットを配布し、独自の健康チェックアルゴリズムによって健康に関するセルフチェックを行えるようにする。質問に回答していくだけで、重篤度を判定でき、高齢者に「受診の推奨時期」「推奨診療科」「症状に対する処置対応」といった情報を提供する。

 表示される推奨診療科からは、佐賀県医療機関情報・救急医療情報システム「99さがネット」のデータベースと連動し、シームレスに佐賀県内の病院・診療所情報を確認、連絡することができる。

 健康相談コールセンターも用意する。SiLK Hotlinesコールセンターのオペレーターが、健康状態から病院情報の提供までをサポートする。

 安否確認支援サービスは、3種類のセンサーを活用して、安否を見守る。「μ波ドップラーセンサー」は周波数運動を検知して、対象者の体動と呼吸をサーバーにアップロードする。独自の判定アルゴリズムによって異常を検知し、家族などの見守り担当者に確認依頼のメールが自動的に送信される。

 「Kinect センサー」は対象者のモーションを検知し、骨格映像のみをサーバーにアップロードする。「見守る側がプライバシーに配慮した形で遠隔での映像確認を行える」とする。