写真●Virtual Computing Platformの概要図
写真●Virtual Computing Platformの概要図
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 ニュータニックスは2014年1月20日、仮想サーバー環境の構築に特化した物理PCサーバー機「Virtual Computing Platform」(VCP、写真)を強化し、サーバー仮想化ソフト(ハイパーバイザー)の種類として、既存のVMware ESXi搭載機とKVM搭載機に加えて、新たにHyper-V搭載機を追加したと発表した。国内では同日、Hyper-V搭載機の販売を開始した。

 VCPは、仮想サーバー環境の構築に特化した物理PCサーバー機(関連記事:分散FSでスケールするVMwareサーバー機の米Nutanixが日本法人を設立)。最大の特徴は、外部接続ストレージを使わず、VCPが内蔵しているローカルストレージ(SSD/HDD)を使って、複数のVCPにまたがった分散ファイルシステムを構成していること。この仕組みにより、VCPの台数を増やすスケールアウトによって、CPU性能とストレージ容量をともに拡張できる。

 分散ファイルシステムは、複数台のVCPにまたがったストレージプールを構成する。VCPのハイパーバイザー上で稼働する個々の仮想サーバーからは、ネットワークストレージとしてアクセスする。データの利用頻度に応じてストレージプール内でデータを移動させる自動階層化(ILM)の機能も備える。ILMは、ボリューム(LUN)単位ではなく仮想サーバー単位や仮想サーバーのデータ単位で移動する。

 VCPは当初、ハイパーバイザーとしてVMware ESXiに限って搭載しており、VMware環境専用の物理サーバー機として販売してきた。2013年8月からは、VMware ESXi搭載版に加えて主にサービスプロバイダー向けにKVM搭載版の販売も開始した(関連記事:VMwareに加えKVM/Hyper-Vも分散FSでスケールさせる、米Nutanix社長)。そして今回、主に中小規模オフィスなどWindowsに馴染みの深いユーザーに向けてHyper-V搭載版の販売を開始する。