図●年商規模別 国内企業向けIT市場 前年比成長率予測。出典：IDC Japan（2014年1月16日）
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IDC Japanは2014年1月16日、従業員規模999人以下の国内中堅中小企業のIT市場について、2014年の市場規模が前年比2.3％減の3兆5788億円になるとの予測を発表した。国内経済は円安や株高によって堅調に拡大するものの、多くの中堅中小企業で業績回復が遅れていることと、ハードウエア更新需要の谷間となることなどがマイナス成長の要因だという。
年商規模別で見ても、従業員規模別で999人以下の中堅中小企業の多くが含まれると想定される年商規模300億円未満の企業において、2014年のIT支出規模が前年比2.5％減の3兆2646億円になるとIDCは予測している（図）。
中堅中小企業の業績回復が遅れている背景には、大手製造業の生産拠点が海外移転したことなどによる地方経済の停滞や、円安による原材料価格の高騰といったことがある。また、2014年はPCやサーバーなどのハードウエアの更新需要の谷間の時期にあたることから、IDCでは国内中堅中小企業IT市場の本格的な回復は2015年になると見込む。
ただし、いち早く業績が回復した中堅企業（従業員500～999人）を中心にシステム刷新や新規開発案件が再開されることから、ソフトウエアとITサービス分野ではプラス成長になるという。2015年以降も、情報系システムのニーズ増加によってソフトウエアとITサービスは堅調に拡大するとIDCは予測。一方、ハードウエア分野は、低価格化や仮想化／統合化が進むことにより低迷するという。
