図1●Audi社が基調講演で初披露した「Audi Sport quattro laserlight concept」(奥の赤い車両)
図1●Audi社が基調講演で初披露した「Audi Sport quattro laserlight concept」(奥の赤い車両)
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図2●ヘッドライト部の拡大
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図3●ヘッドライトの部品構成(図:Audi社)
図3●ヘッドライトの部品構成(図:Audi社)
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 ドイツAudi社は、米国最大の家電見本市「2014 International CES」(米国ラスベガス、2014年1月7日~10日)において、ヘッドライトの光源にレーザを採用した「Audi Sport quattro laserlight concept」を世界初披露した(図1)。

 クルマのヘッドライトは、LEDを光源に用いることが主流になりつつある。Audi社は、LEDの次の世代の光源としてレーザを位置付けている。レーザはLEDに比べて高輝度で発光する白色光源を得ることが可能。このため、ヘッドライトの光学系の小型化やデザインの自由度向上などが期待できる。

 今回公開したAudi Sport quattro laserlight conceptは、ハイビーム用にレーザ光源を用いる。ロービームにはLEDを使い、両者を組み合わせて使う提案である(図2図3)。レーザ光源を用いたハイビームは、LEDを用いたものに比べて「約3倍の明るさと、約2倍となる500mの照射範囲を実現する」(Audi社)という。

 発光素子は波長が450nmの青色レーザで、そこから出たレーザ光を蛍光材に当てて白い光を出す。展示品は、ドイツOSRAM Opto Semiconductors社製の青色の半導体レーザを使っていた。