写真●HPサーバー事業統括本部、HPサーバー製品統括本部、統括本部長の橘一徳氏
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 日本ヒューレット・パッカードは2014年1月9日、サーバー事業体制の刷新に関する説明会を開き、サーバーモジュールを高密度実装したスケールアウト型サーバー「HP Moonshot System」の新製品を発表(写真)、同日販売を開始した。リモートデスクトップ向けの「HP ProLiant m700サーバー」と、8コアCPUによって個々のサーバーの性能を高めた「HP ProLiant m300サーバー」である。いずれも、HP Moonshot Systemの適用用途を広げるものである。

 前提となるHP Moonshot Systemとは、互いに独立したサーバー機群を高密度で集積したサーバーシステムである(関連記事:日本HPが省電力サーバー「HP Moonshot System」を発売)。ブレードサーバーの高密度版に当たり、高さ4.3Uの専用シャーシに専用のカートリッジ型サーバー機を45枚収容する。

 2013年4月に出荷した第一弾のカートリッジ型サーバー機「HP ProLiant Moonshotサーバー」は、CPUとしてデュアルコアAtomを搭載した低スペック機である。個々のサーバー機の性能が低いので、静的WebサイトのフロントエンドWebサーバーなどのように、処理負荷を大量のサーバーに分散するスケールアウト型の用途に適する。これに対して今回、新たに二つのカートリッジ型サーバー機を追加し、HP Moonshot Systemの適用範囲を広げた。

高さ4.3Uに180台の物理デスクトップ機を集積

 新カートリッジの一つ、HP ProLiant m700は、デスクトップパソコンとして使うための製品である。グラフィックス処理機能(GPU)を組み込んだ米AMD製のCPU「AMD Opteron X2150」を搭載する。集積度を高めるために、ストレージとして半導体チップ型のSSDをマザーボード上に配置した。4系統の独立したCPU、メモリー、SSDを搭載しており、カートリッジ1枚が4ノード(独立した4台のPC)として動作する。このため、きょう体1台(カートリッジ45枚)が180台のデスクトップPCとなる。