画面中央部を凹ませた大画面テレビは、メインストリームになるのか。2014年は、いわゆる曲面テレビという新しい付加価値が消費者に受け入れられるかどうかを占う年になりそうだ。

 米国時間の1月7日に開幕した民生機器関連の展示会「2014 International CES」では、韓国のテレビ・メーカーを中心に曲面テレビの出展が相次いでいる。ブース内では、「Curved UHD TV」の名称で曲面テレビをアピールする展示が目立つ。

 その多くは、4K×2K(3840×2160)画素の映像を表示できる大画面の液晶テレビや有機ELテレビだ。開発メーカーは、画面中央部を凹ませることで視聴時の没入感が高まることなどを利点に挙げている。

Samsung社が出展した曲率を変えられる85型の曲面液晶テレビ
Samsung社が出展した曲率を変えられる85型の曲面液晶テレビ
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 単に曲面にするだけではなく、利用者が曲率を変更し、通常の平面テレビとしても使える機能を備えた機器の出展もある。曲率を変更できる曲面テレビは、「Bendable UHD TV」と名付けられている。

 韓国メーカーはブース内の最も目立つ位置に多くの曲面テレビを並べ、新しい製品カテゴリーであることを前面に押し出している。

アスペクト比が21対9の横長曲面テレビも登場

Samsung社が出展したアスペクト比21対9の105型曲面液晶テレビ
Samsung社が出展したアスペクト比21対9の105型曲面液晶テレビ
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 テレビ世界最大手の韓国Samsung Electronics社は、105型をはじめ、55型、65型、78型の曲面液晶テレビを出展した。2014年に発売する。55型、65型、78型の曲面液晶テレビはアスペクト比が16対9の通常の4Kテレビ。105型は21対9で、画素数は5120×2160画素だ。

 このほか、曲率を変えられる曲面テレビの試作機も出展した。有機ELパネルを用いた55型と、液晶パネルを用いた85型のテレビである。