写真1●11ac対応の家庭向けルーター「AtermWF1200HP」
写真1●11ac対応の家庭向けルーター「AtermWF1200HP」
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写真2●11ac対応のポータブルルーター「AtermW500P」
写真2●11ac対応のポータブルルーター「AtermW500P」
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 NECアクセステクニカは2014年1月14日、無線LAN規格IEEE 802.11acに対応した家庭向けルーター「AtermWF1200HP」(写真1)と、同じく11ac対応のポータブルルーター「AtermW500P」(写真2)を発表した。AtermWF1200HPは1月23日、AtermW500Pは2月13日に販売を開始する。

 家庭向けルーターのAtermWF1200HPは、5GHz帯と2.4GHz帯の同時利用に対応し、最大伝送速度は867Mビット/秒。11acは5GHz帯向けの無線LAN規格であるため、2.4GHz帯利用時はIEEE 802.11nによる300Mビット/秒が最速となる。なお、有線LANのインタフェースは100Mビット/秒の100BASE-TX。同社の11ac製品ラインナップではコストパフォーマンス重視の中位モデルに当たる。

 機能面での最大の特徴は、5GHz帯(11ac)で動画などを高速に伝送できるようにする「Wi-Fi TVモード中継機能」だ。TVモードとは動画伝送に最適化した伝送モードのこと。AtermWF1200HPは通常の「親機」として動作するのに加え、親機からのデータを受信する「子機」や、親機と子機の間をつなぐ「中継機」としても動作する。これにより、AtermWF1200HPを3台使い、親機、中継機、子機とする構成にすれば、混雑が少ない5GHz帯で安定的に動画を中継できる。

 ポータブルルーターのAtermW500Pは、従来の11n対応ポータブルルーターの上位モデル。11acに対応したことで、最大伝送速度は433Mビット/秒に高速化した。ただし、11n使用時の最大伝送速度は150Mビット/秒であり、最大300Mビット/秒だった従来モデル(W300P)の半分となる。5GHz帯と2.4GHz帯の両方を使えるが、同時利用はできず切り替えて使用する。

 主な用途は、出張先のホテルなどで有線LANのインタフェースに接続し、無線LAN環境を構築すること。AtermW500Pは公衆無線LANにも対応しており、LAN側とWAN側ともに無線LANで通信できる。

 AtermWF1200HPとAtermW500Pの両方とも、SSIDや暗号化キーなどの簡易設定機能を搭載。従来のQRコードを利用する方法に加え、NFCタグによる「らくらく「かざして」スタート」に新たに対応した。

 想定売価は、AtermWF1200HPが1万円前後、AtermW500Pが6000円前後。