NTTドコモはスマートフォン上で展開している衣料品販売サイト「d fashion(dファッション)」について、2013年末から2014年の年始にかけての商戦の様子を、日経コンピュータに明かした(図)。
d fashionを担当するドコモの倉田泰スマートライフビジネス本部マーケットビジネス推進部コマースサービス担当部長によると、「元旦の1月1日はd fashionとしては、1日の売り上げが最高になった。他の日と比較して飛び抜けて高い販売額を記録した」という(写真)。
例年、1月1日前後には、百貨店やアパレル店が一斉に冬のバーゲンを開始する。多くの店では福袋も販売される。d fashionもその慣例に従い、1月1日にバーゲン初日を迎えた。
2014年1月1日は「あけましておめでとうメールが集中して電話がつながりにくくなるような事態は起こらなかった。その調整はうまくいった。結果的にスマホでのお買い物も楽しんでいただけたようだ。スマホから衣料品を買うことは、完全に消費者に定着しているとも言える」(倉田担当部長)。
消費者も正月休みはバーゲンの開催を期待しており、街中のバーゲンと同様にd fashionにも一定数の消費者が流れ込んだようだ。消費者のなかには、百貨店などのリアル店舗でバーゲン待ちの行列に並びながら、手元のスマホからもネット上のバーゲンに参加した人が大勢いたものと思われる。
なお、d fashionの場合は集客で、ドコモのスマホ上の“ショッピングセンター”に相当する「dマーケット」に集まる様々な消費者に向けて、d fashionでのバーゲンを知らせる告知メールを出すなどして呼びかけたという。
ドコモがd fashionを始めたのは2013年10月末。実はまだ、開始して2カ月ちょっとしかたっていない。クリスマス商戦や年末年始商戦は初めての経験であり、その意味では「1月1日のバーゲン初日が過去最高の売り上げになるのも、アパレル業界の関係者からしてみれば、当たり前の結果なのかもしれない。ただ(通信会社である)当社にとってはすべてが初めての経験であり、勉強だ」(倉田担当部長)。