富士フイルムは2014年1月6日、バックアップやアーカイブ用の磁気テープ「LTO Ultrium」の販売数量が、累計で1億巻を突破したと発表した。同社は、2000年にLTO規格の磁気テープの販売を始めている。同社の生産量調査によれば、LTO規格の磁気テープでは、富士フイルムが世界シェア1位となっている。

 LTO規格は、現在が第6世代で、記録容量は2.5テラバイト(圧縮時は最大6.25テラバイト)である。2000年に登場した第1世代のLTO規格では、記録容量は100ギガバイトに過ぎなかった。容量増大に伴い、データ記録用の磁気テープの人気は回復傾向にあり、最近では米グーグルがクラウドサービス「Gmail」などのバックアップに、磁気テープを使用していることを公表している。

 LTO規格のロードマップでは、第7世代が6.4テラバイト、第8世代が12.8テラバイトまで増加する予定。また富士フイルムは2010年に、「BaFe(バリウムフェライト)磁性体」を採用することによって、将来的にはLTO規格の磁気テープの記録容量を35テラバイトにまで増やせるめどがたった、と公表している。