クラウドテクノロジーズは2013年1月6日、Windows Serverベースの社内ファイルサーバーをSaaS型で提供する「ファイルサーバアウトソーシング」のオプションとして、ファイルサーバーと同一のサーバー上でActive Directory(AD)サーバー機能を提供する「ADパック」を発表、同日提供を開始した。専用サーバーでActive Directoryを運営する既存サービスよりも安価に利用できる。

 前提となるファイルサーバアウトソーシングとは、ユーザー企業の社内ファイルサーバーをクラウド型でオンラインで提供するサービスである。Windows Server 2008をファイルサーバーとして利用する。ユーザー企業からはインターネットを介してSSL VPNで接続する(オプションでIPsec VPN接続も可)。使用料金(税別、以下同)は容量ベースであり、初期費用は3万円、最小構成となる100Gバイトで月額1万9000円。

 Windows Serverベースのファイルサーバーであるため、ユーザー認証とアクセス権限管理の手段としてActive Directoryを利用できる。ここで、ADとして社内に設置したADをそのまま利用すると、ファイルサーバーとADが遠隔地同士に配置されているため、ファイルサーバーのレスポンスが遅くなる。このため同社では、ADサーバーをクラウド型で提供するオプションサービスを用意している。社内のADで管理しているデータをクラウド側のADにレプリケーションして使う。

同一サーバー上でADサーバー機能を提供

 今回、AD連携機能の提供方法を拡大し、より安価に利用できるようにした。具体的には、以前から提供してきたメニュー「AD PaaS連携」は、ファイルサーバーとは独立したADサーバーを別途用意するサービスである。これに対して今回新たに追加したメニュー「ADパック」は、ファイルサーバーと同一のサーバー上でADサーバーを動作させる。

 AD連携機能の価格は以下の通り。今回追加したADパックは、初期費用が5万円、月額費用が2万円。一方、既存メニューのAD PaaS連携は、初期費用が月額費用の2カ月分、月額費用が4万3000円から(スペックにより変動)。また、これらとは別に、サービス開始時にADをレプリケーションするための設定作業費が15万円かかる。