総務省は2013年11月26日、携帯電話とPHSの間で携帯電話番号ポータビリティ(MNP)を実現する電気通信番号規則の一部改正案を、情報通信行政・郵政行政審議会 電気通信事業部会に諮問した。事業部会は改正案を妥当と答申した。総務省は年内にも省令改正を実施し、2014年10月1日に携帯電話とPHSとのMNPを実施する計画だ。

 現在、PHSには「070-5000番」代と「070-6000番」代の番号が割り当てられている。携帯電話には「090」「080」で始まる番号に加え、2013年11月1日からは先のPHS向け番号を除く「070」で始まる番号(070-1000番台など)が割り当てられている。2014年10月からはPHSと携帯電話の間でこれらの電話番号を維持したまま、携帯電話・PHS事業者の乗り換えが可能になる。

 利用者には、電話番号だけでは掛け先がPHSか携帯電話かが区別できなくなるため、利用者保護策も導入する。接続料の違いにより掛け先で通話料が大きく異なるため電話の掛け先を区別できるようにすることや、SMS(ショート・メッセージ・サービス)の送信を可能にすることである。

 掛け先については、唯一のPHS事業者であるウィルコムが2013年10月、通常の呼び出し音の前に、「ププープー」「ププープー」と約2秒間パターンの異なる呼び出し音を鳴るようにして、掛け先がPHSだと分かるようにした。ホームページでもその点を告知に務めているという。総務省によると、SMS(ショート・メッセージ・サービス)についても、携帯電話と相互にやり取りできるように互換性と相互接続を確保すると事業者サイドが回答しているという。