写真1●「ドコモITSクラウド」について説明するNTTドコモの岩崎文夫代表取締役副社長
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写真2●「モバイルテレマティクスセンター」が11月に稼働したことを紹介するパイオニアの小谷進代表取締役兼社長執行役員
写真2●「モバイルテレマティクスセンター」が11月に稼働したことを紹介するパイオニアの小谷進代表取締役兼社長執行役員
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写真3●スマートフォンを車に取り付けたところ
写真3●スマートフォンを車に取り付けたところ
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 NTTドコモとパイオニアは2013年11月14日、都内で会見を開き、車内でスマートフォンに話しかけ、音声操作だけで渋滞情報を得たり、電話やメール操作などもできたりするカーライフ支援サービス「ドコモ ドライブネットインフォ」を2013年12月中旬にも開始すると発表した。アプリをダウンロードすれば、無料で利用できる。まずはAndroid搭載スマホが対象となる。

 2013年11月に稼働したばかりのパイオニアの自動車向けクラウド基盤「モバイルテレマティクスセンター」を使い、従来の車載端末からはプローブデータを、そしてスマホからは走行データを10分に1回収集して分析(関連記事:「行けば分かる」はもう古い、パイオニアのデータサイエンティストが開くカーナビ新時代)。周辺の渋滞情報などを「ドコモITSクラウド」に提供し、そこから各スマホに最適な情報を届ける(写真1、2)。

 パイオニアの小谷進代表取締役兼社長執行役員は「モバイルとクラウドがカーライフ支援に大きな変革をもたらす」と強調した(関連記事:ドコモがパイオニアと業務・資本提携、テレマティクス分野に本格参入)。

 ドコモITSクラウドでは、ドコモが持つ「しゃべってコンシェル」の技術を使って音声意図解釈技術や音声合成技術を応用。ノイズが大きい車内でも、音声だけでスマホの操作やスマホとの対話型の情報のやり取りをできるようにする。運転中に音声操作で、電話やメールだけでなく、音楽をかけたりスケジュールを確認したりもできる。

 会見では、運転中にスマホに向かって「鈴木さんにメールして」とドライバーが指示を出すシーンのビデオなどが紹介された。なお、利用するスマホは、同じく12月中旬にも発売する専用の車載ホルダーに取り付けて使うこともできる(写真3)。ホルダーの予定価格は4830円。

 NTTドコモの高原幸一M2Mビジネス部長は「サービスを無料にすることでより多くの人に使っていただき、走行データを集めることで渋滞分析などの精度を上げたい」と説明した。

 ドライブネットインフォは無料だが、カーナビゲーションサービスを利用したい人には、「ドコモ ドライブネットナビ」を別途有料で提供する。