ソニーは2013年11月12日、中国の上海で報道機関および販売店向けイベント「Sony Expo 2013」を開催した(写真1、2)。ソニーが同名のイベントを開催するのは、2006年の北京開催以来となるが、「すべてのカテゴリーの製品を紹介するのは初めて」(中国法人総裁の栗田伸樹氏)という。
同イベントには、同社社長兼CEOの平井一夫氏も参加し、スマートフォン「Xperia Z1」やレンズスタイルカメラと呼ばれる「DSC-QX10/100」など最新の製品を紹介するだけでなく、「One Sony」というキャッチフレーズで語られる全社の統合活動や、中国市場での過去の取り組みと今後の期待を語った。
報道関係者からの多くのフラッシュを浴びながら登壇した平井氏は、ユーザーにまったく新しい体験を提供できるのは、エレクトロニクス、IT、エンターテインメントの資産を持つソニーだけだと何度も強調した(写真3)。中国市場に関しては、ソニー・ミュージックに所属する中国人アーティスト、中国の学生を日本に招く活動などに言及したうえで、「中国は、既に日本と米国と並ぶ上位3市場」「市場としても開発・生産拠点としてもソニーの戦略の中で中国は重要な役割を担う」と紹介し、今後、中国市場での活動を加速すると語った。ソニーとしては、中国をはじめとする新興国市場において、2014年には、2011年比で40%の売上増を目指すという(写真4)。
イベントのなかでは、「犬の背中に小型のビデオカメラをつけてペットの視点から見た映像を楽しむ」「遠くに離れた娘が大学卒業時の写真を撮影して両親と共有し、ビデオ会議で感謝を伝える」「娘が歌う姿を父親が撮影する」など、ソニー製品のある生活シーンをいくつか紹介した(写真5、6)。製品を売るだけでなく、新しいユーザー体験を創造しようというソニーのこのところの取り組みに沿ったプレゼンテーションだ。
会場に併設された展示コーナーでは、モバイル、映像、パソコン、テレビ、高音質のAV機器などほぼ全ジャンルの商品が紹介された。スマートフォンの展示コーナーでは、自社およびグループ企業が開発したアプリのほか、サードパーティのアプリも紹介した(写真7、8)。