米IDCが現地時間2013年11月12日に公表したスマートフォン市場調査によると、同年第3四半期(7~9月)に世界で出荷されたスマートフォンの台数は2億6110万台で、前年同期から39.9%増えた。このうちOSに米Googleの「Android」を搭載する端末の台数は前年同期比51.3%増の2億1160万台となり、全体の81.0%を占めた。Androidの市場シェアが80%を超えたのはこれが初めて。

 同年第3四半期における出荷台数の順位はAndroidがトップで、これに米Appleの「iOS」、米Microsoftの「Windows Phone」、カナダBlackBerryの「BlackBerry OS」と続いた。

 iOSの出荷台数は3380万台で、前年同期に比べ25.6%増加したが、市場シェアは14.4%から12.9%に低下した。一方Windows Phoneは950万台で、シェアは3.6%。Windows Phoneは出荷台数、シェアともにまだ低い水準だが、出荷台数の前年同期比伸び率は156.0%増と、上位4つのOSの中で最も高い。Windows Phoneのシェアは前年同期から1.6ポイント拡大した。これに対しBlackBerry OSの出荷台数は450万台で、前年同期から41.6%減と大きく落ち込み、シェアも4.1%から1.7%へと低下した。
 
 同四半期のスマートフォンの平均販売価格は317ドルで、前年同期から12.5%低下した。IDCによると、ファブレットとも呼ばれる画面サイズが5~7インチの大型端末の出荷台数が増えている。ファブレットのスマートフォン全体に占める出荷台数比率は前年同期の3%から21%に拡大した。ファブレットは部品代が高く、一般的に平均販売価格も小画面のスマートフォンに比べて高い。だがファブレットの平均販売価格も、前年同期の573ドルから443ドルへと低下したという。

 なおAndroid端末の出荷台数に占める韓国Samsung Electronics製端末の割合は39.9%。ほかのメーカーのシェアはいずれも1ケタ台、あるいは1%未満で、各社は苦戦しているという。

 またWindows Phoneに占めるフィンランドNokia製端末の割合は93.2%。Windows Phoneの採用メーカーは増えたものの、各社の出荷台数はNokiaに比べ大幅に少ない。AppleのiOSは、最新機種のiPhone 5sと同5cの発売前数週間で需要が低下した。 Appleは、5s/5c発売後3日間で約900万台を売り上げており、もしこの好調ぶりが今後の需要増を示すものであれば、出荷台数、市場シェア、前年同期比伸び率で、新たな記録をつくるだろうとIDCは予測している。一方、BlackBerry OSは今年市場投入した現行OS「BlackBerry 10」の需要が低迷しているという。

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