写真1●米アバイア 競合戦略マーケティング部 シニア マネージャーの平野淳氏
写真1●米アバイア 競合戦略マーケティング部 シニア マネージャーの平野淳氏
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 日本アバイアは2013年11月12日、コンタクトセンター向けの顧客対応ソリューション「Avaya Customer Experience Management(Avaya CEM)」を発表した。

 ユーザーの様々なアクセス手段(チャネル)への対応や、コンタクトセンターが収集する膨大なデータの活用を可能にする。今のところ英語のみの対応だが、今後日本語にも対応する予定。

 Avaya CEMは、(1)様々なアクセス手段に対応する「Avaya Aura Call Center Elite Multichannel」、(2)ライブチャット機能を自動化する「Avaya Automated Chat」、(3)通話を録音しスピーチ分析をする「Avaya Speech Analytics」、(4)ビジネスインテリジェンスを活用しコールフローを可視化する「Avaya Contact Flow Analytics」──の4つのソフトウエアで構成される。

 (1)は同社のコールセンター向けソフトウエア「Avaya Aura Call Center Elite」に、Webチャットやソーシャルメディアなど様々なアクセス手段に対応するマルチチャネル機能を統合した製品。年内もしくは年明けを目標に、国内でも提供を開始する予定。(2)は自社で利用しており、販売店からの質問のうち、6割程度に自動で応答できているという。なお、(2)~(4)の国内提供時期は未定。

 発表会では、米国のアバイア本社で競合戦略マーケティングを担当する平野淳氏が、同製品の特徴の一つである「マルチチャネル(オムニチャネル)化」について解説した(写真1)。平野氏によると、オムニチャネルとは「実店舗、Webサイト、ソーシャルメディア、モバイルデバイスなどのチャネルを統合し、顧客がどのチャネルを経由して販売店側にアプローチしても、不利益を感じない環境を提供するコンセプト」のこと。注目を集め始めている考え方で、これに沿ったソリューションを提供する動きが活発化しているという。

 「真のオムニチャネル化実現の課題」として平野氏は、「マルチメディア対応のコンタクトセンターがなく、企業内でチャネルが分断されている」、「今後まだ想像もしないチャネルが出現する」、「コンタクトセンターが企業内で孤立し、多くのオムニチャネル構想でコンタクトセンターについて話されていない」ことを挙げる。

 これらの課題を解決するには、「情報共有を徹底できる環境」「今後出現する新たなチャネルに対応できるフレームワークを検討・導入」「コンタクトセンターの連携をするためのトップダウンでの組織改革」が必要だ、と平野氏は述べた。

 今回発表した製品のうち(1)「Avaya Aura Call Center Elite Multichannel」と(4)「Avaya Contact Flow Analytics」は、11月14~15日に東京・池袋で開催される「コールセンター/CRMデモ&コンファレンス2013 in 東京」で展示する予定。