写真1●Nimsoft Monitorの画面(出典:CA Technologies)
写真1●Nimsoft Monitorの画面(出典:CA Technologies)
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写真2●米CA TechnologiesでCA Nimsoftソリューション・グループのバイスプレジデントを務めるKevin Lambert(ケビン・ランバート)氏
写真2●米CA TechnologiesでCA Nimsoftソリューション・グループのバイスプレジデントを務めるKevin Lambert(ケビン・ランバート)氏
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 CA Technologiesは2013年11月12日、インフラからアプリケーションまでを単一の画面で同時に監視できる統合監視ソフトの新版「CA Nimsoft Monitor 7」(写真1)を発表、同日出荷を開始した。新版では、同一画面内で障害監視と性能監視を共存させるなど、使い勝手を強化した。

 Nimsoft Monitorは、インフラ(物理/仮想サーバー、ネットワーク機器など)からミドルウエア(データベース管理システムなど)、業務アプリケーションまで、それぞれ異なるレイヤーに存在する個々のシステムの稼働状況や性能を、単一画面で一元的に監視するソフト(関連記事)。社内システムのCPU負荷や、業務アプリケーションの死活、クラウドサービスの稼働状況などを、単一のWebポータル上で把握できる。

 ソフトウエアは、主にNimsoft本体(管理サーバー)と監視プローブで構成する。監視プローブは、監視対象をリモート監視するモジュールであり、監視対象の近くにある任意のサーバー機に導入して利用する。インフラ、ミドルウエア、クラウドサービスなどの監視対象ごとに、標準で120種類以上のプローブを用意している(必要な監視プローブをダウンロードして利用する)。

 監視プローブによる監視方法は、主にリモート監視である。各種の遠隔管理用APIや遠隔ログインによるコマンド実行、SNMP/WMIやサービスの死活監視など、各種の手法を組み合わせている。これとは別に、サーバーOSの監視用には、サーバーOS上にインストールしてローカル監視するエージェントも用意している。

 運用監視ツールに求められることを「シンプルで実用性が高いこと」と指摘するのは、Nimsoft担当バイスプレジデントのKevin Lambert(ケビン・ランバート)氏(写真2)。「現状の情報システム部門は、インフラの監視部隊とツール、ミドルウエアの監視部隊とツールが、それぞれ独立してサイロ化している」(Kevin Lambert氏)。こうした中で運用監視ツールは、機能を備えるだけではだめで、使い勝手が大事だと主張する。

障害監視と性能監視を単一画面に統合するなど使い勝手を向上

 新版では、使い勝手をより向上させた。

 まず、UI(ユーザーインタフェース)を改善し、必要な情報を単一画面内で参照できるようにした。例えば、画面を切り替えることなく、障害情報を通知する画面から、障害発生箇所の性能レポートを参照できるようになった。また、個々の運用担当者の責任範囲に該当する情報だけを、グループ化して監視できるようにした。障害発生場所を地図上に表現するジオビューなども新規に用意した。

 監視対象となるIPホスト(サーバーやネットワーク機器)の検出機能も強化した。指定したIPアドレス範囲にあるIPホストを、あらかじめ設定しておいたルールに基づいて自動的にグループ分けし、監視対象として登録する。また、新規エージェントのダウンロード追加や、エージェントの設定に利用する管理コンソールのWeb化(HTML5化)を実施した(従来は専用のクライアントアプリケーションが必須だった)。Nimsoft本体(管理サーバー)と監視プローブ間のメッセージ通信プロトコルも高速化した。

 機能面では、これまで複数個に分かれていたネットワーク機器の監視用プローブを一つに集約した。これまでは、インタフェースのトラフィック監視に特化したプローブや、米Cicso Systemsの機器の情報収集に特化したプローブなど、SNMP監視プローブが目的ごとに細分化されていた。これを汎用のSNMP監視プローブに置き換えた。

 Nimsoft Monitorのライセンスは、買い切り型ではなく、1年単位で利用権を契約するサブスクリプション(購読)ライセンスを採用。支払い方法は月額制で、最小構成時(サーバー50台、ネットワーク機器50台)の料金額は、月額19万5000円(サーバーの基本監視、ネットワーク機器のSNMP監視を3年契約で使った場合)。