写真1●カードデックのUI部品を使った業務画面
写真1●カードデックのUI部品を使った業務画面
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写真2●メーター数値入力支援のUI部品を使った業務画面
写真2●メーター数値入力支援のUI部品を使った業務画面
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 NECは2013年11月6日、システム開発SIサービスで提供する業務クライアント画面を強化し、タブレットに適したUI(ユーザーインタフェース)部品を用意したと発表した。これを使った画面を使えば、データの参照性や入力効率が高まるという。すでにAndroidタブレット向けのUI部品を6種類開発済みであり、同日付けでシステム開発に利用できるようになったとしている。UI部品単体では外販せず、NECのSIサービスの道具として使う。

 NECがタブレット向けのUI部品を開発した背景はこうだ。従来、タブレット向けのシステム開発は、タグ切り替えやスクロールなどが多いパソコン向けのUIを流用していた。このため、データの参照性や入力効率が悪かった。対象となる業務システムとしては、設備点検や店舗指導、在庫確認など、情報の参照や入力項目が多い業務を想定する。

 用意したUI部品は6種類である()。カード形式のUI部品は、カードデック(写真1)、スライドカード、ターンオーバーカードの3種類。その他のUI部品は、メーター数値入力支援(写真2)、マルチタップオーバー、タッチ操作ガイドの3種類。現状ではすべてAndroid向けだが、ほかのOSを搭載したタブレットでも同様のUI部品を使えるようにしていくという。

表●タブレット向けUI部品
UIの形式UI部品名概要
カード形式カードデック業務で扱う各情報をカード形式で表示する。同じ種類の情報の組をカードの山に見立ててまとめる(積む)/展開する(広げる)ことで情報の構造を表現する
スライドカード作業の流れを複数のカードで表現する。入力完了時には次のカードを表示し、入力を後回しにする項目は最後尾に移動する。必要な入力がされていない場合には次のカードを表示せずに警告を表示する
ターンオーバーカード1枚のカードを「めくる」動作を行うことで、より詳細な情報を閲覧する
その他のUIメーター数値入力支援アナログメーターの画像を画面に表示し、実際に計測するメーターの針に合わせて画面上の針を移動させて数値を入力する
マルチタップオーバー2本の指で画面をタップし、疑似的なマウスオーバーの操作を行うことで、一時的に説明文書や過去のログを表示する
タッチ操作ガイド長押しやフリックなど画面上で実行可能なタッチ操作や、同じ処理が可能な他のタッチ操作を、アニメーションで表示しガイドする