Steve Ballmer最高経営責任者(CEO)の後任を探している米Microsoftの特別委員会は、社外候補者の数を5人程度まで絞ったと英Reutersなどの海外の通信社やメディアが現地時間2013年11月6日までに報じた。

 米Ford MotorのAlan Mulally CEOや、フィンランドNokiaのStephen Elop前CEOなどが候補者名簿に残っているという。またMicrosoftには少なくとも社内に3人の候補者がいる。その中には、Skypeの元CEO、Tony Bates氏や、クラウドおよびエンタープライズ部門の責任者、Satya Nadella氏がいるという。

 Microsoftは8月にBallmer CEOが1年以内に退任する予定であることを明らかにした。それ以降、同社の取締役会は特別委員会を設置し、管理職専門の人材斡旋会社の協力を得ながら次期CEOを検討していた。Reutersによると、社外候補者の名簿には当初40人ほどの名前があったが、今回これを5人程度にまで絞った。

 このほかの名前は明らかになっていないが、特別委員会はライフサイエンスやコンシューマーといったさまざまな業界の幹部を面接しているという。Reutersは事情に詳しい関係者の話として、後任選びの手続きはさらに数カ月を要する見込みと伝えている。

 Microsoftの次期CEO選びについては、米Wall Street Journalなどのメディアも伝えていた(関連記事)。報道によると、これまでのところ有力視されているのはFordのMulally CEO。同氏はFord退任の意向を示しておらず、Fordと結んだ契約通り2014年末まで同社に残るとしているが、それ以前に退任する可能性もあると伝えられている。

 一方NokiaのStephen Elop前CEOも有力とされている。同氏はNokiaのCEOに就任する前はMicrosoftのビジネス部門プレジデントだった。MicrosoftによるNokiaの携帯電話事業買収が成立すれば、Microsoftに復帰することになっており、スマートフォン分野を中心に経営改革を進めるのではないかと見られている。

 またReutersによるとMicrosoftの幹部であるTony Bates氏とSatya Nadella氏も注目されている。Bates氏はこれまでMicrosoftのSkype部門を担当していたが、7月の組織再編でビジネス開発部門のトップに昇格した。Nadella氏はサーバー部門担当だったが、同じく組織再編で役職が変わり、クラウドおよびエンタープライズ部門のトップに就任した。Microsoftがオンラインやモバイルコンピューティング分野で遅れを取り戻そうと苦戦する中、Nadella氏の部門は注目度が高まっているとReutersは伝えている(関連記事)。