写真●OCZ ZD-XL SQL Acceleratorの外観
写真●OCZ ZD-XL SQL Acceleratorの外観
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 アスクは2013年11月5日、SQL Serverの性能をキャッシュによって向上させるシステム製品「OCZ ZD-XL SQL Accelerator」(写真)を発表、同日受注を開始した。PCI Express接続型のサーバー内蔵フラッシュストレージとキャッシュ管理ソフトを組み合わせて提供する。SQL ServerのOLTP(トランザクション処理)用途とOLAP(データ分析)用途を選択して利用できる。開発会社は米OCZ Technology Group。

 OCZ ZD-XL SQL Acceleratorは、SSDをリードキャッシュとして使うことでブロックストレージのアクセス性能を高めるシステム製品。特徴は、キャッシュ管理ソフトにある。リードキャッシュとしての一般的な動作(アクセス頻度が高いホットデータのコピーがキャッシュに置かれる)に加えて、キャッシュしたほうがよいデータを分析してキャッシュ上にコピーしておく機能を提供する。

 キャッシュするべきデータの分析とコピーは、初期導入時に利用できるだけでなく、実稼働中にスケジュール実行できる。データを2時間分析し、分析結果を利用してデータをコピーする夜間バッチなどを実現できる(データ分析時間は指定可能)。一般的な動作(ホットデータをキャッシュする)を分析/コピーで補完することで、キャッシュのヒット率が高まるとしている。

 キャッシュ管理ソフトは汎用で、ブロックストレージであれば利用できる。キャッシュアルゴリズムの選択やパラメーター設定においては、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の代表的な用途として、OLTP用の設定とOLAP用の設定の2種類を用意した。製品のブランディングとしてはSQL Server向けをうたっている。

 また、パッケージに含まれるSSDは、PCI Expressバスに接続して使うもので、SAS/SATAコントローラーを内蔵する。これにより、2.5インチドライブ型のSSDと同様に、HDD(ハードディスク)との互換性を持つ。その一方で、ケーブル接続ではなくPCI Expressバス接続型であるため、2.5インチドライブ型のSSDよりもレイテンシー(遅延時間)を低く抑えている。

 価格はオープンだが、想定価格は以下の通り。容量600Gバイトの「ZD-XL 600GB SQL Accelerator」は100万円弱。容量800Gバイトの「同800GB SQL Accelerator」は約130万円。容量1.6Tバイトの「同1.6TB SQL Accelerator」は約190万円。