NTTデータは2013年11月5日、米国とルーマニアのIT企業を海外子会社を通じて買収すると発表した。NTTデータは、2013年10月31日にスペインのエヴェリスグループの買収も発表している(関連記事:NTTデータがスペイン企業を買収、海外売上高3500億円達成を1年前倒しへ)。今回の件で、1週間で海外企業3社の買収を発表したことになる。買収額は公表していない。

 NTTデータが買収したのは、米国のアスターグループとルーマニアのイービーエスルーマニア(EBS)。アスターグループは、独SAPのBI(ビジネスインテリジェンス)関連サービスに強みを持つ。社員数は65人。独子会社であるアイテリジェンスを通じて、10月31日に子会社化した。12月末をメドに、アイテリジェンスに統合する。

 ルーマニアのEBSは、SAP製品の導入・保守に加えて、独自開発のERP(統合基幹業務システム)パッケージの導入や欧州域内でのニアショア開発の受託が強みだ。社員数は約600人。NTTデータEMEAを通じて買収する。「最終的な買収時期や金額は詰めている段階で、現時点では明らかになっていない」(NTTデータ広報担当者)状況だ。

 NTTデータは、2016年3月期の海外売上高3500億円を目指している。岩本敏男社長は、2013年10月31日に開催した第2四半期の決算発表会でも「海外企業の買収を今後も継続する」と強調していた。