全国約1500店舗で利用されている携帯電話向け集客サービス「タッチャン」を展開するipocaは2013年11月6日、新たにスマートフォンを利用したO2O(オンライン・ツー・オフライン)サービス「NEARLY(ニアリ)」の提供を開始すると発表した。店舗の集客だけでなく、購買を促す機能を備えたサービスで、12月中旬から同サービスを利用するためのアプリ(iPhone版、Android版)を提供する。実際に利用できる商業施設などは、現時点では公開されていない。

 同サービスは、(1)ユーザーの趣向に合わせた情報配信、(2)ゲーミフィケーションの要素を取り入れた実店舗への集客、(3)購買を促進するインセンティブの付与、といったユーザー向けの機能だけでなく、店舗やテナント向けに(4)ユーザーの行動ログを用いて実店舗では可視化できていないデータを生成する分析機能、などを提供する。

 GPSによって取得した位置情報から近隣店舗の情報を配信したり、ユーザーの来館を確認したりといったことも同サービスでは可能。店舗が情報を配信する際は、別途ipocaが提供する情報配信アプリを使う。来館の確認には、人間の可聴範囲外の音波を発信する機器を店舗に設置し、それを同アプリを立ち上げているスマートフォン側のマイクが受けることでチェックする。

 ipocaでは、NEARLYによって店舗への誘導だけでなく実際の購買まで支援することで、店舗の“ショールーミング”化を回避するとしている。