日立製作所は、プライベートクラウドなどにおける仮想ネットワーク構築を支援するソフト「Virtual Network Platform for Data Center(VNPF-DC)」を2013年11月1日から発売する。データセンター事業者やプライベートクラウドを持つユーザー企業などに向けたもの。2014年3月の出荷を予定している。

 VNPF-DCは、物理スイッチやロードバランサー、ファイアウォール、帯域制御装置といったネットワーク機器、および米ヴイエムウェアの仮想環境構築ソフト、仮想スイッチなどに対しコマンドを発行する。これにより、ネットワーク機器を用いた仮想ネットワークの構築や運用を効率化、支援できる。

 ネットワーク機器の設定・運用ツールは従来からあるが、特定のベンダー向けのものが大半という。VNPF-DCを用いれば、ネットワーク機器のメーカーによらず、一元的に管理できるようになる。

 現時点での対応機器は、日立金属の「APRESIA」、F5ネットワークスジャパンの「BIG-IP」、アンリツの「PureFlow」、フォーティネットジャパンの「FortiGate」、インターネットイニシアティブの「SEIL」である。「ラインアップは現状ではあまり多くはないが、今後、顧客の要望を踏まえながら拡充していきたい」(同社)とする。将来はOpenDaylightのOpenFlowコントローラなどにも対応する予定である。

 VNPF-DCは、REST型のAPIを備える。ユーザーが持つ上位のシステムからこのAPIを利用することで、仮想ネットワークの運用や設定を自動化できる。

 ライセンス価格は735万円から(10個のインスタンスを管理可能)。管理インスタンスを追加する場合は、10インスタンスごとに200万円を予定している。