写真1●PlugAir。イヤホンプラグ型の専用デバイスをスマートフォンのイヤホンジャックに挿しこむことでインターネット上にある動画や音楽コンテンツを共有できる
写真1●PlugAir。イヤホンプラグ型の専用デバイスをスマートフォンのイヤホンジャックに挿しこむことでインターネット上にある動画や音楽コンテンツを共有できる
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写真2●PlugAirアプリのメニュー画面
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 日本人が米国で設立したベンチャー企業Beatroboは、スマートフォン時代に適したコンテンツ配信サービス「PlugAir」(プラグエア)を提供する(写真1、2)。2013年10月31日、アイルランドのダブリンで開催されている「Web Summit」で発表、展示した。

 PlugAirは、イヤホンプラグ型の専用デバイスをスマートフォンのイヤホンジャックに挿しこむことにより、PlugAirデバイス内のデータを読み取り、インターネット上にある動画や音楽コンテンツを楽しめるようになる。PlugAirデバイスを別のユーザーのスマートフォンに挿すことで、コンテンツ提供者が指定した制限(時間や回数)内で共有することもできる。

 日本市場では、ユニバーサル・ミュージックと提携、同社所属アーティストである「ハジ→」の「White Winter Love。」の一つの販売形態として発売することが決定した。12月4日に発売されるシングル版に合わせて、1日限定で友人にも楽曲が聴ける「PlugAirバージョン」が発売される。両社は今後、別のプロジェクトも進めるという。

 PlugAirアプリは無料。対応OSはiOSとAndroidで、GalaxyとXperiaについては動作確認を行っている。

 Beatroboは、Webアプリ「Beatrobo」を提供しているベンチャー企業で、フランスのカンヌで行われた音楽カンファレンス「Midem Lab 2013」のファイナリスト、カナダ最大の音楽イベント「Canadian Music Week 2013」のソーシャルスタートアップ部門の最優秀賞を受賞している。ITproが主催したコンテスト「Multi-Screen UX Competition 2013」(ソニーおよびソニーモバイルコミュニケーションズが協賛)でも優秀作品として、2013 International CES、Mobile World Congress 2013に出展していた(関連記事)。

 PlugAirはもともと、「BeatPlug」(ビートプラグ)と呼ばれていたもの。「Web上でプレイリストを運んでくれるロボットキャラクターを、リアルな空間で実現する」というコンセプトのもと、3Dプリンターで試作されていた。「ビートプラグでは音楽のイメージの強いと判断、総合的なエンターテインメント・アクセサリーを目指し「PlugAir」を選択した」(Beatrobo CEO 浅枝大志氏)という。