米IDCが現地時間2013年10月30日に公表したタブレット端末市場に関する調査によると、2013年第3四半期(7~9月)における世界出荷台数(速報値)は4760万台となり、前年同期から36.7%増加、前の四半期から7.0%増加した。市場の成長を支えたのは米Googleの「Android」を搭載する端末。一方、米AppleのiOS端末(iPad)は伸びが止まり、Windows搭載タブレットも消費者市場で苦戦した。

 第3四半期のメーカー別出荷台数は、Appleが1410万台で首位を維持した。2位は韓国Samsung Electronicsの970万台。この後、台湾ASUSTeK Computer(ASUS)の350万台、中国Lenovo Group(聯想集団)の230万台、台湾Acer Groupの120万台と続いた。

 このうちAppleの出荷台数は前年同期から0.6%増にとどまり、前の四半期からは3.4%減少した。Appleは従来、毎年第2四半期までに新モデルを発売していたが、第4世代iPadおよびiPad miniの初代機から発売時期を第4四半期に変更した。これにより今年の第3四半期は新製品がなく、販売が減速した。IDCによるとこの第3四半期におけるAppleのシェアは過去最低の29.6%に低下した。ただし、Appleは今年11月に「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を発売する。このことから第4四半期のAppleの出荷台数は大幅に増えるとIDCは予測している。

 Samsungの出荷台数は前年同期から123%増と大幅に伸びた。同社のシェアは前年同期の12.4%から20.4%に拡大。スマートフォンやテレビなどほかの製品と合わせて商品を提供できる強みがタブレットの成功につながっているとIDCは指摘している。このほかGoogleの「Nexus 7」を製造しているASUSの出荷台数は前年同期から53.9%増えた。シェアは同6.6%から7.4%に伸びている。

 また4位のLenovoと5位のAcerの出荷台数はそれぞれ420.7%増、346.3%増と高い伸び。シェアもそれぞれ4.8%、2.5%と前年同期の1%前後から拡大している。LenovoとAcerは第2四半期に再びタブレット出荷台数ランキングの上位5社に入ったが第3四半期もその順位を維持した(関連記事)。

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