WOWOWの代表取締役社長の和崎信哉氏は2013年10月30日の「2013年度第2四半期決算説明会」で、視聴者参加型番組である「金曜カーソル」の放送を11月15日に開始すると発表した。2時間のレギュラー番組として、毎週金曜日に放送する。

 視聴者はスマートフォンやタブレット端末を使って、テレビ画面上に「カーソル」を表示し、番組内の企画に参加できる。例えば、サッカー選手がPKを蹴る場面で、ゴールのどの場所を狙うかを予想し、カーソルでその場所を指すといったことができる。

 このほかに、週末から翌週にかけて行われるイベントの結果を予想し、所持ポイントを賭けるという企画にも参加できる。結果に応じて増減するポイントは毎週持ち越される。ポイントを貯めれば、賞品プレゼントに応募できるようにする。番組内で有名人とじゃんけんで対戦できるという企画も実施する。

 WOWOWは今回の視聴者参加型番組の放送開始により、デジタルリテラシーの高い層である20歳代から30歳代へのアプローチを狙う。これらの層が関心を持ちそうな番組を放送し、WOWOWに接触してもらう機会を増やすことを目指す。「これまでとは違う形でテレビに接してもらえればと思っている」(和崎社長)という。

 同社は2013年11月9~10日に行う自社主催イベント「TOUCH!WOWOW 2013」の開催に合わせて、放送とインターネットとの連動企画の実施を予定するなど、テレビとWebの新たな展開に関する取り組みを推進している(関連記事:ボクシングのマルチアングル配信や放送連動ゲームなど、WOWOWの秋イベント会見から)。今回の「金曜カーソル」の放送開始は、この取り組みの一環である。

 WOWOWの2013年度第2四半期の連結業績は、売上高が349億6600万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は49億5300万円(同21.3%増)、経常利益は51億1100万円(同16.9%増)、純利益が31億8000万円(同17.1%増)だった。売上高は有料放送収入が増加したものの、その他収入が前年同期比でマイナスとなったため、全体では減収となった。一方、営業利益などは、前年同期に比べ大型番組への費用投下などがなかったため増益となった。

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