フィンランドNokiaが現地時間2013年10月29日に発表した同年第3四半期の決算は、国際会計基準(IFRS)ベースの売上高が56億6200万ユーロで前年同期と比べ22%減少した。純損失は9100万ユーロ(希薄化後の1株当たり損失は0.02ユーロ)で、前年同期の9億5900万ユーロ(同0.26ユーロ)から大幅に改善した。

 デバイスおよびサービス事業の売上高は28億9800万ユーロで前年同期比19%減少。携帯端末全体の出荷台数は6460万台と同22%減少したが、平均販売価格(ASP)は43ユーロから45ユーロに上昇した。携帯端末出荷台数のうち「Lumia」スマートフォンは同40%増の880万台、従来型携帯電話は同27%減の5580万台だった。

 位置ベースサービスおよび地域コマースのHERE事業は売上高が2億1100万ユーロで前年同期と比べ20%減少。Nokia Solutions and Networks(旧Nokia Siemens Networks)事業の売上高は25億9200万ユーロで同26%減少した。

 デバイスおよびサービス事業の地域別業績を見ると、北米が顕著な伸びを見せ、売上高は前年同期比494%増、出荷台数は同367%増だった。北米を除くすべての地域は売上高と出荷台数とも2ケタの減少率を示した。

 なおNokiaは9月3日に、デバイスおよびサービス事業を米Microsoftに売却することで両社が合意したことを発表している。買収額は54億4000万ユーロにのぼる見込み(関連記事:マイクロソフト、54.4億ユーロでノキアの携帯電話事業を買収)。手続き完了は2014年第1四半期を予定している。

[発表資料(PDF文書)]