フジテレビジョンは2014年3月までに、社内にある約3000台のWindows XPパソコンを、Widows 8パソコンに順次移行する。日本マイクロソフトが2013年10月29日に発表した。2014年4月のWindows XPのサポート終了を前に急ピッチで新OSへ移行し、セキュリティの確保と情報インフラの改善を図る。

 フジテレビの社内には約3000台のWindows XPパソコンが残っており、新OSへのアップグレードが長年の課題だった。当初はWindows 7への移行を予定していたが、2012年にWindows 8リリースが発表された時に、7を飛ばして一気に8へ移行することに決めたという。移行後も、約3000台の社内パソコンには、原則としてデスクトップを利用する。その後、モバイル端末などの活用も検討するという。

 フジテレビでは、自社開発した業務用アプリケーションが100本以上稼働している。この中には「営業放送システム」「報道支援システム」など放送事業に不可欠なシステムに加えて、経理・財務・人事系など企業としての基幹業務システムも含まれており、社内パソコンから利用している。パソコンの置き換えに際して、こうした業務システム側の対応が大きな課題になった。

 フジテレビは、2012年4月頃から業務用アプリケーションの棚卸しと、新OSへの対応状況や改修すべき箇所を確認する作業を開始。同年11月までにWindows 8への対応のメドが立ったため、社内パソコンのWindows 8への移行を決めた。業務用アプリケーションの多くはマイクロソフトの「.NET Framework」を基に開発しており、Windows 8でもこれをサポートしているため、業務用アプリケーションの移行は比較的スムーズに進む見込みだ。