KDDIと位置情報ゲームなどを提供するコロプラは2013年10月29日、スマートフォン利用者から取得した位置情報を使った観光地の動態調査レポートを提供すると発表した。多数のスマホから取得した位置情報のビッグデータを匿名化して、観光地エリアへの流入経路や交通手段、観光地での人の滞在状況などを解析する。分析結果を、交通環境整備や観光施設の充実などに役立ててもらう狙いだ。

 レポートを有償で提供する対象は、公共性を持つ官公庁や地方自治体、公共団体、観光協会などに限る。その中でも、東日本大震災で被害が甚大だった宮城県、岩手県、福島県の3件にはレポートを無料で提供するとした。

 位置情報データは、KDDIが許諾を得た利用者のスマホから取得したもので、匿名化する加工を施した上でデータ解析をコロプラに委託した。レポートでは観光客の動態が、性別や年齢層別で周遊や滞在の傾向、時間帯ごとの人口や流出入の状況が分かるようになっているという。解析に当たっては、KDDIがコロプラと契約を結び、スマホユーザーを特定したり第三者にデータ解析を委託したりしないなどを義務付けているという。

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