クラウド型の法人向け名刺管理サービス「Sansan」などを提供するSansanは2013年10月30日、米セールスフォース・ドットコムとの資本提携を発表した。セールスフォースがSansanの第三者割当増資を引き受ける形となる。金額や出資比率は非公表。

 Sansanはセールスフォースとの国内での連携を強化するとともに、セールスフォースのアプリケーション販売サイトである「AppExchange」を通じて海外展開を図っていくとしている。またAppExchangeでの展開とは別に、Sansanは年内に米国での本格的な事業展開を予定している。

 「Sansan」は、名刺をスキャンした情報をSansanのセンターに送り電子データ化するサービス。ユーザーは、PCやスマートフォンなどから検索・閲覧・編集できる。スマートフォンのカメラで名刺を撮影し、Sansanの入力センターに送信するアプリも提供している(関連記事)。2008年からは、セールスフォースが提供する「Salesforce Sales Cloud」とも機能連携している。「Sansan」側で電子データ化した名刺情報をSales Cloudに自動転送したり、「Sansan」が備える人事異動自動配信機能によってデータベースを最新の状態に保ったりできる。

 法人向け名刺管理サービスの市場規模は、2015年に国内で30億円を超えると予測されている(シード・プランニング調べ)。「Sansan」は、法人向け名刺管理サービスの市場で7割のシェアがあるとされており、その導入企業は2013年4月時点で国内1000社を突破、現在は約1500社に上るという。なお、同社は個人向けの名刺管理サービス「Eight」も開発・提供している。