米Strategy Analyticsが現地時間2013年10月28日に公表したスマートフォン市場調査によると、同年第3四半期(7~9月)における世界のスマートフォン出荷台数は前年同期から45.5%増の2億5140万台となり、四半期として過去最高を更新した。今や携帯電話の全出荷台数に占めるスマートフォンの割合は約6割。米国などの先進国市場ではLTE対応モデルに、中国などの新興国市場では3Gモデルに旺盛な需要があり、市場をけん引したという。

 同四半期の出荷台数をメーカー別で見ると、韓国Samsung Electronicsが8840万台で首位。2位は米Appleの3380万台で、この後、中国Huawei Technologies(華為技術)の1270万台、韓国LG Electronicsの1200万台、中国Lenovo Group(聯想集団)の1080万台と続いた。

 このうちSamsungの出荷台数は四半期ベースで過去最高となった。市場シェアは35.2%。前年同期の32.9%から上昇し、こちらも過去最高。旗艦モデル「GALAXY S4」の伸びは鈍化したが、大画面モデル「GALAXY Note 3 」やエントリーモデル「GALAXY Y」などの端末が出荷台数を押し上げた。

 一方Appleのシェアは前年同期の15.6%から13.4%に低下した。前年同期に比べたiPhoneの出荷台数伸び率は26%で、スマートフォン業界全体の伸び率を大きく下回った。ただし9月20日に発売した最新モデル「iPhone 5s」への需要が高まっており、iPhoneは第4四半期(10~12月)に急回復し、シェアも取り戻すとStrategy Analyticsは予測している。

 Huaweiの前年同期に比べた出荷台数の伸び率は67%と高く、Samsungの55%を上回った。第3四半期におけるHuaweiの市場シェアは5.1%で、前年同期の4.4%から上昇した。「Ascend P6」「同G610」といった人気モデルの出荷台数が伸びている。ただ、同社は本国の中国市場では強みを持つが、米国や欧州などほかの主要市場では比較的弱いとStrategy Analyticsは指摘している。

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