米ニューヨーク証券取引所(NYSE)が現地時間2013年10月26日、米Twitterの新規株式公開(IPO)に備えてシステムのテストを実施した。複数の米英メディア(米CNN米Mashable英Reutersなど)が報じたもの。

 テストは限られた少人数が立ち会い、接続性とデータ処理の確認をしたほか、入札のシミュレーションを行った。大量の疑似注文のアクセスを集中させて実験したところ、NYSE広報担当者によれば「(テストは)成功だった」という。

 NYSEがこうしたIPOの予行演習を行うのは初めての試み。その背景には、米FacebookのIPO時のトラブルがあると上記メディアは指摘している。

 Facebookが昨年、米NASDAQ市場に上場した際、システムの不具合により取引開始が30分遅れ、ブローカーが注文を確認できないなど混乱が生じた。投資家らがFacebookとNASDAQを相手取って集団訴訟を起こすまで騒動が発展し、NASDAQ市場を運営する米NASDAQ OMX Groupが補償支払いを提案する事態となった(関連記事:Facebook上場混乱を巡る損失、米当局がNASDAQの補償計画を承認)。

 なおTwitterは先週、IPO価格を17~20ドルに設定する方針を米証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかにした(関連記事:Twitter、IPO価格は1株17~20ドル、7000万株発行へ)。IPOの日程については発表していないが、米New York Timesなど複数のメディアは11月7日と報じている。