写真●MISTCODEの印刷イメージと概要(出典:富士ゼロックス)
写真●MISTCODEの印刷イメージと概要(出典:富士ゼロックス)
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 富士ゼロックスは2013年10月24日、紙で出力した文書の背景に、目立たないように極小ドット(コード情報)を描画することによって情報を埋め込むことができる仕組み「MISTCODE(Micro-dot Iterated and Superimposed Tag CODE/ミストコード)」(写真)を開発したと発表した。印刷帳票に帳票IDを埋め込むといった使い方ができる。具体的な商品化の形態や時期/価格は未定。

 MISTCODEは、印刷した文書の背景にドットで情報を埋め込むエンコード規格である。最大の特徴は、小さなドットを間隔を空けて印刷するので、印刷文書を見てもドットが目立たないことである。また、この方式により、バーコードや二次元コード(QRコードなど)と異なり、元の文書のレイアウトに変更を加えることなく利用できる。

 埋め込める情報量は可変だが、同社では16バイト程度を推奨している。情報量が増えると、ドットの密度が高まる(ドットとドットの間隔が短くなる)。これを超える情報を印刷文書とひも付けて管理したい場合は、外部データへのポインター情報(帳票IDなど)を埋め込んで利用すればよい。なお、埋め込む情報には冗長性を持たせており、印刷紙の一部が失われても問題なく復元できる。