米MicrosoftがWindows 8向けアプリケーション配信/販売サイト「Windows Store」での「Windows RT 8.1」の配信を停止したことが、現地時間2013年10月19日までに分かった。一部のアップデート作業で不具合が発生したためと見られる。

 MicrosoftはWindows 8の改良版となる「Windows 8.1」の提供をニュージーランド時間10月18日午前0時に開始した。Windows RT 8.1は、Windows 8のARMアーキテクチャ向けである「Windows RT」を対象に配信された。

 しかし10月19日には、同社のコミュニティサイトに「なぜWindows RT 8.1アップグレードがMicrosoft Store(Windows Store)から入手できないのか」との質問が寄せられている。

 これに対してMicrosoftの担当者は、Windows RTからWindows RT 8.1にアップデートした「限られた少数のユーザー」に影響があったことを明かし、「現在調査している」と回答。そのため一時的にWindows StoreからWindows RT 8.1を削除したと説明している。

 現時点で、Windows RT 8.1の配信再開の見通しは発表されていない。また不具合の内容も明らかにされていないが、一部サイトは「起動設定エラー」などを報告している。

 Windows RTデバイスを使用しているユーザーは多くないため、幅広いユーザーに影響する可能性は低いが、「ホリデーシーズンに先だってWindows 8.1の売り込みに力を入れてきたMicrosoftには不名誉なことだ」と米メディア(Wall Street Journal)は指摘している。MicrosoftはWindows RT 8.1を採用するタブレット端末「Surface 2」を今週発売する予定(関連記事:Microsoftが「Surface」の新モデルを発表、日本を除く21カ国で10月22日発売)。