次の最高経営責任者(CEO)を探している米Microsoftの特別委員会は、これまでに少なくとも10人の候補者に連絡を取っており、その中には米OracleのMark Hurd共同社長や米Ford MotorのAlan Mulally CEOなどがいると、複数の海外メディアが現地時間2013年10月14日までに伝えた。

 米Wall Street Journalによると、Microsoftの次期CEOとして候補に挙がっているのは、Mark Hurd氏とAlan Mulally氏のほか、フィンランドNokiaのStephen Elop前CEO、Microsoftでクラウドおよびエンタープライズ部門を率いているSatya Nadella氏、Microsoftビジネス開発部門のトップTony Bates氏など。同社の特別委員会は少なくとも8人の社外候補者と少なくとも2人の社内候補者に連絡を取っており、すでに正式な1対1のインタビューも始めているという。

 Wall Street Journalは事情に詳しい関係者の話として、取締役会は次期CEOの選任を迅速に行うことが最良と考えており、2013年の年末か2014年初めにもSteve Ballmer CEOの後任を選びたい意向だと伝えている。

 Microsoftは2013年8月にBallmer CEOが1年以内に退任する予定であることを明らかにした。現在、取締役会が設けた特別委員会が社内外から人材を探しているが、報道によると早ければ年内にも決まる可能性がある。

 なお、これまでのところ有力視されているのはFordのMulally CEO。Fordでは2012年11月にMark Fields氏が最高執行責任者(COO)に昇格し、Mulally CEOの職務の一部が引き継がれた。ただし海外メディアによるとMulally氏はFord退任の意向を示していない。一方、MicrosoftによるNokiaの携帯電話事業買収に伴い、Stephen Elop氏がMicrosoftに復帰することになっており、同氏のCEO就任も有力視されている。

 また、OracleのHurd氏は米Hewlett-Packard(HP)で会長、CEO、社長を兼務していたが、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)疑惑に端を発する不適切な経費処理の問題で2010年に辞任、同年9月からOracleの共同社長および取締役を務めている。同氏はハードウエアに精通し、コスト削減が得意な経営者として知られていると海外メディアは伝えている。