Mozilla Japanは2013年10月13日、WebブラウザのFirefoxからマイコンボードのArduinoを操作してカクテルを作成する機器「カクテルピアノ」を東京・渋谷パルコパート1のLOGOS GALLERYで展示した(写真)。このカクテルピアノは、モノづくりを学び実践するMozilla Factoryのweburetteプロジェクトから生まれたもの。
カクテルピアノの仕組みは以下の通り。ユーザーがマイクに向かって話しかけると、Firefoxで動かしているJavaScriptプログラムがHTML5 APIであるWebRTCによって音声を取り込み、Web Audio APIと高速フーリエ変換を用いて、それぞれの周波数帯にどれだけの音量があるのかを解析する。それぞれの周波数帯の音量が一定以上のしきい値を超えると、USB接続されたArduinoにFirefoxから信号を送り、Arduinoが周波数に応じたカクテルのバルブを開く、という仕組みだ。
FirefoxとArduinoの連携を可能にしたものが、Firefoxのアドオンとして提供されているJavaScriptライブラリ「arduino.js」だ。arduino.jsを導入すれば、FirefoxとJavaScriptを使ってUSB接続されたArduinoが操作可能になる。ただし、あらかじめCommandServer.inoをダウンロードし、Arduinoにアップロードしておかなければならない点には注意が必要だ。
以前のWebブラウザは、モニターを中心に発展してきた。しかし最近では、HTML5 APIの進化によってWebブラウザと周辺機器との連携も可能になっている。Mozilla Japan広報の落合佑美氏は、「今後も様々なデバイスとFirefoxを連携させた機器などを展示し、Webブラウザの可能性をアピールしていきたい」と話した。