日本マイクロソフトは2013年10月11日、品川本社でWindows 8.1の事前説明会を開催し、個人向け・法人向けの新機能について製品や開発の担当者が解説を行った。

Windows 8.1からは「ラピッドリリース」を推進

写真1●日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏
写真1●日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏
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 Windows 8.1の位置付けについて、日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏が解説した。

 藤本氏はIT機器がモバイルに向かっているというトレンドを挙げ、マイクロソフトもモバイルへの対応を最優先課題としている点を説明。「タブレットとPCの垣根を取り払いたい。あるいは、これまでの”タブレットとPC”という概念を変えていく必要があると考えている」とした。

 具体的には2-in-1デバイスのように、タッチやマウス、キーボードといった多様な入力方法に対応することで、Windowsを”スマート化”していくというビジョンを語った。今後、Windows 8.1を搭載した新しい形状のデバイスが急増するとして、「最初期にiPadを導入した企業ユーザーの場合、そろそろ2年が経過するのではないか。次は新しいWindowsタブレットを検討してほしい」と呼びかけた。

写真2●Windows 8.1からは「ラピッドリリース」を推進
写真2●Windows 8.1からは「ラピッドリリース」を推進
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 かつてWindowsのリリースサイクルは数年おきだったが、Windows 8.1はWindows 8から1年という短期間でリリースする。この背景には2013年6月の開発者向けカンファレンス「BUILD」でスティーブ・バルマーCEOが宣言した「ラピッドリリース」があるという(写真2)。

 ラピッドリリースを進めるため、「デバイス&サービス」の会社を目指すという方針をとっており、「ハードウエアとソフトウエアの更新サイクルは異なるもの。両者を最適なタイミングでリリースすべく、我々もファーストパーティとしてデバイスを作り、ソフトウエアをクラウド化して提供する」と説明した。

 Windows 8.1のユーザー体験を決定するにあたっては、ユーザー環境から自動収集したテレメトリーデータを分析。マイクロソフトへのフィードバックやメディアに掲載されたレビュー記事、ソーシャルメディアでの書き込みといった意見も集約したという。また、新機能の実装にあたっては”One Microsoft”のスローガンに基づき、組織横断的に構築。「デスクトップ利用の頻度が高いユーザーや、タッチ非対応のPCを使っているユーザーでもWindows 8.1は使いやすくなっている」と説明した。