写真●データプロセスが参考出展しているAndroid端末の操作テスト自動化ツール「なぞるクン」
写真●データプロセスが参考出展しているAndroid端末の操作テスト自動化ツール「なぞるクン」
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 ソフトウエア開発やSI事業を手がけるデータプロセスは、東京ビッグサイトで2013年10月11日まで開催中の「ITPro EXPO 2013」の同社ブースで、Android端末の操作テスト自動化ツール「なぞるクン」を参考出展している(写真)。

 なぞるクンは、Android端末やその上で動作するアプリを開発する際に欠かせない「実際に指を使っての画面操作テスト」を自動化するためのWindows用ソフトウエア。Android端末とUSBケーブルで接続(ADB接続)したWindows PC上で同ソフトを起動し、「記録」ボタンを押す。すると、以後のAndroid端末側での画面操作内容がすべて記録される。記録した操作内容を使って再テストを実施することが可能で、人手を介することなく同じテストを繰り返し実行できる仕組みだ。

 画面操作をしている途中に、なぞるクン側で「キャプチャ」ボタンを押すと、その時点での端末のスクリーンショットがWindows PC側に保存される。保存したスクリーンショットは、「くらべちゃん」という関連ツールと連携させることにより、後でテストを自動実行する際に画面表示内容が異なっていないかどうかの比較検証に利用できる。

 データプロセスによれば、従来はこうした画面操作系テストを実施する際には人間(テスター)に依頼することが多く、テストを繰り返し実行するほど操作ミスや確認漏れなどが発生しやすくなったという。なぞるクンを使ってテストを自動化し、同時にくらべちゃんと連携して画面表示内容をピクセル単位で比較することにより、そうしたミスや漏れを回避できる。

 展示ブースで同社専務取締役の奥田任克氏に話を聞いたところ、「社内でも実際に使っている実績あるツールであり、基本的な部分は完成している」(同氏)ものの、まだ改良する余地が若干残っているという。先行的に試験導入したソフトウエアベンダーや端末メーカーからの意見なども取り入れながら完成度を高め、年内をメドにリリースしたい意向だ。