写真1●米Hewlett-Packardバイスプレジデントのダンカン・キャンベル氏
写真1●米Hewlett-Packardバイスプレジデントのダンカン・キャンベル氏
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写真●2ダンカン・キャンベル氏は、コンバージェンスの波は不可避であることを強調した
写真●2ダンカン・キャンベル氏は、コンバージェンスの波は不可避であることを強調した
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 「サーバー、ストレージ、ネットワークなどのインフラがアプリケーションに対して最適化されていく。コンバージド・インフラストラクチャによって『new style of IT』がもたらされる」。2013年10月10日、東京ビッグサイトで開催された「HP Converged Infrastructure Fourm in ITpro EXPO 2013」で、米Hewlett-PackardのEnterprise Group Solutions & Marketing Strategy担当バイスプレジデントであるダンカン・キャンベル氏は「インフラを最適化して、イノベーションに挑もう」と題した講演冒頭で、こう語り始めた。

 HPがコンバージド・インフラストラクチャというコンセプトを発表したのは2009年のこと。以来、HPのサーバー、ストレージ、ネットワークの製品群は、この「集束されたインフラ」という考え方に基づいて開発されてきた。キャンベル氏は、クラウド、セキュリティ、ビッグデータ、モバイルという4つの技術革新が進行する中、「従来のインフラでは業務やアプリケーションの進化に対応できない。アプリケーションに最適化されたインフラを整備することでイノベーションが生まれる」と指摘した。

 キャンベル氏は、コンバージェンスの実現には、まず「技術」、そしてサーバーやストレージ、ネットワークの「最適化を管理する機能」、そして、技術を開発しマネジメントする「エキスパート」の3つが必要であるとした。そして、「こられ3つを提供できるのはHPだけである」と強調した。

 続けて、キャンベル氏は9月25日に発売さればかりのインフラのライフサイクルを管理するツール「HP OneView」の機能についてビデオで紹介。直感的な操作で使用できるツールで、拡張性に優れた管理環境を構築、提供できるという特長を強調した。HPのブレードシステムと組み合わせて使用することで、「TCOの42%削減とROIの220%向上を実現し、わずか6カ月で投資を回収できた」という事例もあわせて紹介した。

 また、キャンベル氏は「アプリケーションに最適化されたインフラ」という考え方から、「new style of IT」の実現には、どのようなアプリケーションに着目すべきかを説明した。具体的には、大量のシステムにまたがる「ハイパースケール」なアプリケーション、少数のインフラに集約された「メインストリーム」となるアプリケーション、ビジネスクリティカルなアプリケーションだ。

 ハイパースケールなアプリケーションの処理においてコストや電力消費を大幅に削減できる「HP Moonshot System」、メインストリームのアプリケーションの処理のスピードや効率性を向上する「HP VirtualSystem VS3」、ビジネスクリティカルなアプリケーションに対応した製品として「HP AppSystem for SAP HANA」を紹介。これらの製品群を導入した事例として横河電機を取り上げ、「半年間で80台もの部門サーバーがクラウドに移行した。サーバー購入費が不要となるなど大幅なコストダウンだけでなく、管理や運用面でも改善が図られた」とした。

 キャンベル氏は、「HPはオープンな技術で、さまざまな企業の『new style of IT』への移行を支援できるコンバージェンス・ソリューションを揃えている。現状にとどまってしまうことは「負けることに等しい」。みなさんの企業環境に応じた最適な方法でインフラを最適化し、イノベーションに挑んでいきましょう」と語り、講演を終えた。