ウェザーニューズは2013年10月10日、ゲリラ雷雨の被害軽減を目指して組織している「ゲリラ雷雨防衛隊」のこの夏の取り組み結果を発表した。今夏のゲリラ雷雨は関東地方で数多く発生し、ゲリラ雷雨防衛隊を結成した2013年7月23日から9月30日までの期間中に、全国で合計2923回も起きたとしている。

 ゲリラ雷雨を事前に予測して被害を軽減するため、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」内でゲリラ雷雨防衛隊を発足(関連記事:夏本番で急増するゲリラ雷雨と熱中症、ウェザーニューズが“見た目が異なる”2つの天気アプリ)。全国に約4万3000人いる隊員から空の写真や体感報告が寄せられ、それらと合わせて全国80カ所で雨雲を観測するレーダー「WITHレーダー」と全国3000カ所に設置している気象観測システム「ソラテナ」の解析データを使って、ゲリラ雷雨の監視を続けた。

 さらには、急激に発達するゲリラ雷雨を初期段階で捉えるため、米オクラホマ大学とウェザーニューズが共同開発した「ゲリラ雷雨解析予測システム」も導入している。

 この結果、ゲリラ雷雨防衛隊を結成した期間の危険性を事前に知らせる「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」の事前捕捉率は全国で平均91%となり、目標としていた「事前捕捉率90%以上」を達成できたという。一般の人たちがゲリラ雷雨の“感測”に参加することで、9割もの高い事前捕捉が可能になることが分かった格好だ。

 スマートアラームは全国平均で、ゲリラ雷雨発生の53分前に送信された。これにより、10万人以上のスマートアラーム登録者に余裕を持って情報を伝達できたとしている。