写真1●北海道の芽室町農業協同組合は「JAめむろクラウド業務支援ソリューション」を展示
写真1●北海道の芽室町農業協同組合は「JAめむろクラウド業務支援ソリューション」を展示
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写真2●展示ブースでは同サービスで育成した芽室町の作物も紹介
写真2●展示ブースでは同サービスで育成した芽室町の作物も紹介
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 北海道の芽室町農業協同組合は、「ITpro EXPO 2013」(10月9日~11日まで東京ビッグサイトで開催)で農業向けクラウドの「JAめむろクラウド業務支援ソリューション」を展示した(写真1)。

 作業の効率化やコスト削減を狙ったサービスで、同農協が企画し、アプリケーションはマルティスープ(東京都渋谷区)の「iField Cloud」を基にした。ITインフラはインターネットイニシアティブの「IIJ GIO」を利用している。ブースでは、実際に同サービスを利用して育成した芽室町の作物も紹介していた(写真2)。

 同農協は13年前からシステム化を推進。今では衛星画像の利用やリモートセンシングなどで作物の生育を把握。気象や土壌の情報などもデータベース化し、いつどこで何がどこまで育っているか、いつ刈り取ればいいかなどが分かるようになった。これにコンバインの位置やガソリン量、給油のタイミングの情報も組み合わせており、最適なタイミングでコンバインを稼働させ刈り取ることができる。農業の効率化やコスト削減につながるようにした。

 昨年にはスマートフォンやタブレットも加え、さらに使い勝手を向上させた。同農協の組合員には無償で提供中で、コンバインの効率運用など様々な効果を挙げているという。
 「クラウドを活用することで、農作業の効率化やコスト削減だけでなく、安全・安心なものづくりを目指した。こうしたシステム化は農業だけでなく、他の業種でも生かせるだろう。よりよいものづくりを進めるため、今後は農業だけでなく、幅広い業種の発想を借りていきたい」と芽室町農業協同組合の管理部管理経理課の山口正広課長補佐は話す。