写真●Gnzoの動画配信サービス「fabric videoソリューション」の使用例
写真●Gnzoの動画配信サービス「fabric videoソリューション」の使用例
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 ベンチャー企業のGnzo(グンゾー)は2013年10月9日から東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2013」で、多数の動画を同時に再生するサービス「fabric videoソリューション」を動態展示している(写真)。複数の動画を同時再生をしながらも、クライアントパソコンにかける負荷は小さいのが特徴だ。最大で256動画を同時に再生できる。電気通信大学の笠井裕之准教授の研究室が開発した技術を活用している。

 例えば16個のHD動画を個別に並べて同時再生すると、セッション数は16になり、CPU使用率も高くなる。Gnzoの技術を使うとセッションは1つになり、CPU使用率は個別に再生した場合の10分の1になる。複数の動画をサーバーで処理して、複数の動画をタイル状に並べた1つの動画ストリームに結合するのがポイントだ。

 具体的には、GnzoがASPサービスとしてサーバーを提供する。ユーザーはサーバーに動画をアップロードして、サーバー上で動画の組み合わせやタイルのレイアウトを指示して結合動画を出力する。

 エンドユーザーの再生環境は「H.264デコーダを利用できればいい」(説明員)。H.264デコーダは多くのブラウザが標準で対応している。これに加えて、「HTML5やFlashを組み合わせると、動画のタイルを柔軟にレイアウトできる」(説明員)。

 動画をクリックした場合のリンク先は自由に指定できる。1本の動画をチャプターに分けて同時に再生し、クリックした動画のチャプター該当箇所から再生されるようにYouTubeにリンクするといった使い方も可能という。動画は蓄積型の動画以外に生放送にも対応する。