写真1●ミューソレーターのシート
写真1●ミューソレーターのシート
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写真2●震度7の揺れの中でミューソレーターの効果を体感できる
写真2●震度7の揺れの中でミューソレーターの効果を体感できる
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 アイディールブレーンは、2013年10月9日から東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2013」で、地震発生時にサーバーなどの転倒を防ぐ免震システム「ミューソレーター(μ-Solator)」のデモを実施している。

 ミューソレーターは、2枚の金属シートを重ね、地震発生時は上のシートが下のシート上を水平に滑る仕組みだ(写真1)。シートの接触点の摩擦係数を最適な値に調整することで、震度5以上の地震が発生してもシート上の物体が転倒しないようにした。下のシートには点状の突起があり、その突起の曲面と上のシート(平面)の摩擦係数が10%になっている。これにより、「震度4までは上のシートは滑らないが、震度5以上になる上のシートが滑って免震になる」(代表取締役社長の佐藤 孝典氏)という。
 
 デモでは震度7の揺れを再現し、ミューソレーターを利用したときとしないときの違いを体験できるようになっている(写真2)。ミューソレーターを利用しないと激しい揺れを感じ、台上のペットボトルが倒れてしまった。一方、ミューソレーターを利用すると揺れが弱く感じられ、ペットボトルも倒れなかった。

 同社によると、約4年前からミューソレーターの販売を開始し、既に400ほどの導入実績があるという。導入例としては、データセンターのほか、奈良県・興福寺の国宝の仏像、東京国立博物館 東洋館の展示物などがある。

 シートの形状は1枚当たり縦50cm×横50cm。価格は1平米(シート4枚分)で15万~30万円となる。設置する物体の大きさや耐圧、形状などで価格は変わる。